一酸化窒素(NO)
NO(Nitric oxide)は、血管内皮細胞から産生され、血管内皮機能を調節している。
血管内皮細胞から産生されるNOには、血管拡張作用(降圧作用)、血小板凝集抑制作用(抗動脈硬化作用)、単球などの白血球が血管内皮細胞に接着したり内皮細胞下組織に浸潤するのを防ぐ作用、血管平滑筋細胞の増殖を抑制する作用、などがある。
NOは、血管の内皮由来弛緩因子(EDRF:endothelium-derived relaxing factor)と呼ばれていた。NOは、太い血管に作用する。
動脈硬化を起こした血管では、酸化LDLなどにより血管内皮機能が低下し、NOの産生が低下して、血管弛緩の悪化、血小板凝集の亢進、血管平滑筋細胞の増殖の亢進などが起こる。
NOは、従来より、喫煙や大気汚染の有毒ガスとして、悪名が高かった。
NOは、“諸刃の剣”であり、NO産生が低下し過ぎても、増加し過ぎても、酸化ストレスは、過剰になる。
NOには、下記のような作用があり、抗動脈硬化作用を示すとされる。
1.血管平滑筋を弛緩させる。
2.血小板凝集を抑制する。
3.好中球などによる、スーパーオキシド産生を抑制する。
4.細胞接着因子(VCAM-1、セレクチン)の発現を抑制する。
5.サイトカイン(IL-8など)の分泌を抑制する。
6.LDLの酸化を抑制する。
7.酸化LDLやりゾホスファチジルコリン(LPC)が、マクロファージを血管内皮細胞に接着させる作用を抑制する。
